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言語

言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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 言語(げんご 英: Language)とは、コミュニケーションのための記号の体系である。

 狭義には人間の音声による音声言語を指すが、広義には身振りなど音声以外の要素も含む。また、動物間のコミュニケーションや、コンピュータに指示するための記号体系を指す場合もある。

 英語や日本語や中国語のように自然発生的に生まれた言語を自然言語と呼び、これに対して人為的に創作された言語を人工言語と呼ぶ。後者には、もっぱら人間同士によるやりとりを目的としたエスペラント、コンピュータの操作を目的としたプログラミング言語、それから人間にもコンピュータにも適したロジバンといったものがある。自然言語は、母語とする人々の存在を失うと使用されなくなり死語(廃語)と呼ばれる。

目次
1 定義
2 自然言語
3 歴史
3.1 起源
3.2 変化
4 世界の言語
4.1 言語の数と範囲の不確定
4.2 各国の国語・公用語
4.3 普段話されている言語の人口順位(上位10言語)
4.4 国際的に重要な言語の要件
4.5 公用語、共通語、民族語
5 言語の生物学
5.1 言語に関する脳の領域
5.2 ヒトの発達における言語機能の獲得
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク

定義
 狭義には、人間のコミュニケーション、相互作用を統べる規則の内、声にまつわる部分、あるいはその声の代替としての文字表記などにまつわる部分を指す。手話、トーキングドラムなどの例においても、おおよそ声によるコミュニケーションと対応している。

 ただし、かつて日本の手話言語学者は手話は音声語とは形態において異なるがゆえに、音声言語学とはまったく異なる言語学用語、文法用語によって研究されるべきであるという立場をとっていた。しかし、近年では手話といえどもれっきとした言語であるゆえに音声語と同様の言語学的手法、用語によって説明できるはずであるという立場が一般的となっている。近年では言語学関連の学会等で音声言語と共に手話言語学者の研究報告がプログラムにのぼることも珍しくない。

 より広義には視覚言語、身体言語など声によるコミュニケーションに還元できない場合にも、コミュニケーションを統べる規則があれば、それを言語と呼ぶことがある。

 また、動物の間の相互作用にも言語の存在を認める場合がある。例えばミツバチが蜜源を仲間に伝えるためのダンスを「ミツバチの言語」と呼ぶこともある。ただし、人間の多くの言語と比べ、動物の相互作用には、往々にして恣意的な規則(「リンゴ」という音がリンゴという果物の種類を指すという約束事など)が乏しく、生息環境や生与の能力に根ざしたやや必然性の高い表現手段が関与している場合が多い。(「歯をむき出すこと」が「相手に対する敵意」の表現となる、など)これは規則ではなく、単なる規則性である点でやや趣を異にする。

 同じく、広義の言語の中に含まれることが多いのがコンピューターのプログラミングに際して参照される一連の規則(プログラミング言語)である。プログラムの機能は、コミュニケーションの一種であると考えることは不可能ではないとしても、典型的な人間の会話において言語が果たす機能と明らかに異なっている。また、規則が特定少数の人間によって決定されている点で狭義の言語と異なる。このため、プログラミング言語のように創作された言語を人工言語と呼び、日本語のような自然言語と区別する場合もある。

自然言語
 厳密には、言語の定義には多くの困難が伴う。コミュニケーションの「規則」がどこかに明記されており人々がそれを参照しながらコミュニケーションが行われるわけではなく、実際人々が単一の規則に従っていないと考えさせる材料もある。方言のような地理的なバリエーション、新語の普及のような歴史的変化、言い間違いや言いかけに終わる発言など、文法として通常考えられる規則に反する発話などが、その例として考えられる。また、「声」を基礎とし、文字をその代替とする発想に対する批判を投げかける立場(『声と現象』)もある(言語哲学)。

 自然言語は母語として使用する人々の存在を前提として存在しているため、民族の滅亡や他言語による吸収によって使用されなくなることがある。このような言語は死語と呼ばれ、死語が再び母語として使用されることはヘブライ語の例を除けばほとんどない。

 近年、話者数が非常に少ない言語が他言語に飲み込まれて消滅し、新たに死語と化すことが問題視されるようになり、消滅の危機にある言語を危機言語と呼ぶようになった。これは、世界の一体化が進み、交通網の整備や流通の迅速化、ラジオ・テレビといったマスメディアの発達によってそれまで孤立を保っていた小さな言語がそのコミュニティを維持できなくなるために起こると考えられている。より大きな視点では英語の国際語としての勢力伸張による他主要言語の勢力縮小、いわゆる英語帝国主義もこれに含まれるといえるが、すくなくとも21世紀初頭においては英語を母語とする民族が多数派を占める国家を除いては英語のグローバル化が言語の危機に直結しているわけではない。他主要言語圏においても同様である。言語消滅は、隣接したより大きな言語集団(必ずしもその国の主要集団であるわけではない)との交流が不可欠となり、その言語圏に小言語集団が取り込まれることによって起きる。

 世界に存在する自然言語の一覧は言語の一覧を参照

歴史
起源
 詳細は「言語の起源」を参照

 言語がいつどのように生まれたのか、生まれたのが地球上の一ヶ所か複数ヶ所かはわかっておらず、複数の説が存在するが、例えばデンマークの言語学者オットー・イェスペルセンは、以下のような説を唱えている。

 プープー説 ("Pooh-pooh" theory) 思わず出た声から感情に関する語が出来たもの。
爆笑から"laugh"「わらう」「ショウ(笑)」、嫌う声から"hate"「きらい」「ケン(嫌)」など。
 ワンワン説 ("Bow Bow" theory) 鳴き声から動物に関する語が出来たもの。
「モウ~」から"cow"「うし」「ギュウ(牛)」、「ワオ~ン」から"wolf"「おおかみ」「ロウ (狼)」など。

 ドンドン説 ("Ding-dong" theory) 音響から自然物に関する語が出来たもの。
「ピカッ!ゴロゴロ」から"thunder"「かみなり」「ライ(雷)」、「ザーッ…」から"water"「みず」「スイ(水)」など。

 エイヤコーラ説 ("Yo-he-ho" theory) かけ声から行動に関する語が出来たもの。
停止を促す声から"stop"「とまる」「テイ(停)」、働く時の声から"work"「はたらく 」「ロウ(労)」など。

 この説は、集団行動をとる時の意味の無いはやし歌が、世界各地に残っている事からも裏付けられる。

 生物学的な観点から言語の起源を探ろうという試みもある。最近の分子生物学的研究によれば、FOXP2と名づけられている遺伝子に生じたある種の変異が言語能力の獲得につながった可能性がある[1]。さらにその変異は現生人類とネアンデルタール人が分化する以前の30-40万年前にはすでに生じていたとの解析結果が発表されており[2]、現生人類が登場とともに既に言語を身につけていた可能性も考えられる。しかしFOXP2は言語能力を有しない他の動物の多くが持っていること、FOXP2の変異が言語能力の獲得の必要条件であるとの直接的な証明はまだなされていないことなどに留意する必要がある。

変化
 生物の場合には、進化が止まった生物が現在も生き残っている「生きた化石」と呼ばれるものがある。また、一見似ている2種類が全然別の種類から進化していたというケースもある。言語にも同じような現象が起きており、その変化の速度は一定ではなく、侵略・交易・移動等他民族との接触が多ければ、その時言語も大きく変化する。代表例として英語、フランス語、ルーマニア語、アルバニア語、アルメニア語等がある。逆に接触が少ないとほとんど変化しなくなる。代表例としてドイツ語、アイスランド語、ギリシャ語、スラヴ語派、バルト語派(特にリトアニア語)、サンスクリット語等があり、特にアイスランド語は基本文法が1000年前とほとんど変っていない。

 また共通語彙から、言語の分化した年代を割り出す方法も考案されている。

 一つの言語の言語史を作る場合、単語・綴り・発音・文法等から古代 (Old)・中世 (Middle)・近代 (Modern) と3分割し、例えば「中世フランス語」等と呼ぶ。ただし古代については古代ノルド語、古代プロシア語、[要出典]古代教会スラヴ語は「古代」を付けたままだが、古代英語は 「古英語」、古代ギリシャ語は「古典ギリシャ語」がそれぞれ一般に用いられる。

 最も新しい言語であり、また誕生する瞬間がとらえられた言語としては、ニカラグアの子供達の間で1970年代後半に発生した「ニカラグア手話」がある。これは、言語能力は人間に生得のものであるという考えを裏付けるものとなった。

世界の言語
世界の言語の分布図言語の数と範囲の不確定
 現在世界に存在する言語の数は千数百とも数千とも言われる。1939年にアメリカのL・H・グレイは2796言語と唱え、1979年にドイツのマイヤーが4200から5600言語と唱えており、三省堂の言語学大辞典・世界言語編では8000超の言語を扱っている[3]。

 しかし、正確に数えることはほぼ不可能である。これは、未発見の言語や、消滅しつつある言語があるためだけではなく、原理的な困難があるためでもある。似ているが同じではない「言語」が隣り合って存在しているとき、それは一つの言語なのか別の言語なのか区別することは難しい(「言語」なのか「方言」なのか、と言い換えてもよい)。さらに、ある人間集団を「言語の話者」とするか「方言の話者」とするかの問題でもある。

 同じ言語かどうかを判定する基準として、相互理解性を提唱する考えがある。話者が相手の言うことを理解できる場合には、同一言語、理解できない場合には別言語とする。相互理解性は言語間の距離を伝える重要な情報であるが、これによって一つの言語の範囲を確定しようとすると、技術的難しさにとどまらない困難に直面する。一つは、Aの言うことをBが聞き取れても、Bの言うことをAが聞き取れないような言語差があることである。もう一つは、同系列の言語が地理的な広がりの中で徐々に変化している場合(言語連続性または方言連続性という)に、どこで、いくつに分割すべきなのか、あるいはまったく分割すべきでないのかを決められないことである。

 こうした困難に際しても、単一の基準を決めて分類していくことは、理屈の上では可能である。しかしあえて単一基準を押し通す言語学者は現実にはいない。ある集団を「言語話者」とするか「方言話者」とするかには、政治的・文化的アイデンティティの問題が深く関係している。どのような基準を設けようと、ある地域で多くの賛成を得られる分類基準は、別の地域で強い反発を受けることになる。そうした反発は誤りだと言うための論拠を言語学はもっていないので、結局は慣習に従って、地域ごとに異なる基準を用いて分類することになる。

 言語と方言の区別について、現在なされる説明は二つである。第一は、言語と方言の区別にはなんら言語学的意味はないとする。第二のものはまず、どの方言もそれぞれ言語だとする。その上で、ある標準語に対して非標準語の関係にある同系言語を、方言とする。標準語の選定は政治によるから、これもまた「言語と方言の区別に言語学的意味はない」とする点で、第一と同じである。この定義では、言語を秤にかけて判定しているのではなく、人々がその言語をどう思っているかを秤にかけているのである。

 ある言語同士が独立の言語同士なのか、同じ言語の方言同士なのかの判定は非常に恣意的であるが、その一方で、明確に系統関係が異なる言語同士は、たとえ共通の集団で話されていても、方言同士とはみなされないという事実も有る。たとえば、中国甘粛省に住む少数民族ユーグ族は西部に住むものはテュルク系の言語を母語とし、東部に住むものはモンゴル系の言語を母語としている。両者は同じ民族だという意識があるが、その言語は方言同士ではなく、西部ユーグ語、東部ユーグ語と別々の言語として扱われる。また海南島にすむ臨高人も民族籍上は漢民族であるが、その言語は漢語の方言としては扱われず、系統どおりタイ・カダイ語族の臨高語として扱われる。

各国の国語・公用語
(地方の公用語を除く全97言語・50音順)

 括弧内あるいは付記はその採用国を示している。ひとつの国が複数の公用語をもつ場合も多い。コンゴ民主共和国のように、公用語と国語(共通語)を別に制定している国家もある[4]。また、上で述べられているように、言語と方言の違いは区別することが難しく、会話の言語が方言関係にある場合でも、これを別の言語名で呼称していることがある。ここでは、その判別が難しいため文字言語がほとんど同一であれば、同一言語として計上する。

アイスランド語 アイスランド
アイマラ語 ペルー、ボリビア
アゼルバイジャン語 アゼルバイジャン
アフリカーンス語 南アフリカ
アムハラ語 エチオピア
アラビア語 アラブ首長国連邦、アルジェリア、イエメン、イラク、エジプト、オマーン、カタール、クウェート、コモロ、サウジアラビア
ジブチ、シリア、スーダン、ソマリア、チャド、チュニジア、バーレーン、モーリタニア、モロッコ、ヨルダン、リビア、レバノン
アルバニア語 アルバニア
アルメニア語 アルメニア
イタリア語 イタリア、スイス、サンマリノ、バチカン
インドネシア語・マレー語[5] インドネシア、マレーシア、シンガポール、ブルネイ
ヴェンダ語 南アフリカ
ウクライナ語 ウクライナ
ウズベク語 ウズベキスタン
ウルドゥー語 パキスタン
英語 アイルランド(第2公用語)、アメリカ合衆国、アンティグア・バーブーダ、イギリス、インド(準公用語)、ウガンダ
オーストラリア、ガーナ、ガイアナ、カナダ、カメルーン、ガンビア
キリバス、グレナダ、ケニア(準公用語)、サモア、ザンビア、シエラレオネ、シンガポール、ジャマイカ、ジンバブエ
スワジランド、セーシェル、セントクリストファー・ネービス、セントビンセント・グレナディーン、セントルシア
ソロモン諸島、タンザニア、ツバル、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、トンガ、ナイジェリア、ナミビア、ニュージーランド
バヌアツ、バハマ、パプアニューギニア、パラオ、バルバドス、フィジー、フィリピン、ベリーズ、ボツワナ
マーシャル諸島、マラウイ、マルタ、ミクロネシア、南アフリカ共和国、南スーダン、モーリシャス、リベリア、ルワンダ、レソト
エストニア語 エストニア
オランダ語 オランダ、ベルギー、スリナム
カザフ語 カザフスタン
カタルーニャ語 アンドラ
ギリシャ語 ギリシャ、キプロス
キリバス語 キリバス
キルギス語 キルギス
グアラニー語 パラグアイ、ボリビア
クメール語(カンボジア語) カンボジア
グルジア語 グルジア
ゲール語 アイルランド
ケチュア語 ペルー、ボリビア
コサ語 南アフリカ
コモロ語 コモロ
コンゴ語 コンゴ民主共和国
サモア語 サモア
サンゴ語 中央アフリカ
シンハラ語 スリランカ
スウェーデン語 スウェーデン
ズールー語 南アフリカ
スペイン語 アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、スペイン、赤道ギニア、チリ、ドミニカ共和国、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコ
スロバキア語 スロバキア
スロベニア語 スロベニア
スワジ語(シスワティ) スワジランド、南アフリカ
スワヒリ語 ケニア、タンザニア、ウガンダ(第二公用語)、コンゴ民主共和国
セーシェル・クレオール語 セーシェル
セルビア・クロアチア語
(セルビア語、クロアチア語、ボスニア語) セルビア、モンテネグロ、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ
ソマリ語 ソマリア
ゾンカ語 ブータン
タイ語 タイ
タジク語 タジキスタン
タミル語 スリランカ、シンガポール
チェコ語 チェコ
チェワ語 マラウイ
中国語 中華人民共和国、中華民国、シンガポール
朝鮮語[6] 韓国、北朝鮮
ツォンガ語 南アフリカ
ツバル語 ツバル
ツワナ語 ボツワナ、南アフリカ
ティグリニャ語 エリトリア
ディベヒ語 モルジブ
テトゥン語 東ティモール
デンマーク語 デンマーク
ドイツ語 オーストリア、スイス、ドイツ、ベルギー、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク
トク・ピシン パプアニューギニア
トルクメン語 トルクメニスタン
トルコ語 トルコ、キプロス
トンガ語 トンガ
南部ソト語 南アフリカ
日本語 日本
ネパール語 ネパール
ノルウェー語 ノルウェー
ハイチ語 ハイチ
パシュトー語 アフガニスタン
パラオ語 パラオ
ハンガリー語(マジャル語) ハンガリー
ピジン語 ソロモン諸島
ビスラマ語 [7] バヌアツ
ビルマ語 ミャンマー
ヒンディー語 インド
フィリピン語 フィリピン
フィンランド語 フィンランド
フランス語 カナダ、ガボン、カメルーン、ギニア、コートジボワール、コモロ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ジブチ、スイス
セーシェル、赤道ギニア、セネガル、チャド、中央アフリカ、トーゴ、ニジェール、ハイチ、バヌアツ
フランス、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、ベルギー、マダガスカル(準公用語)、マリ、モーリタニア、モナコ、ルクセンブルク、ルワンダ
ブルガリア語 ブルガリア
ベトナム語 ベトナム
ヘブライ語 イスラエル
ベラルーシ語 ベラルーシ
ペルシア語・ダリー語[8] イラン、アフガニスタン
ベンガル語 バングラデシュ
ポーランド語 ポーランド
北部ソト語 南アフリカ
ポルトガル語 アンゴラ、カーボベルデ、ギニアビサウ、東ティモール、ブラジル、ポルトガル、モザンビーク
マケドニア語 マケドニア
マダガスカル語 マダガスカル
マルタ語 マルタ
南ンデベレ語 南アフリカ
モンゴル語 モンゴル
ラーオ語 ラオス
ラテン語 バチカン市国
ラトビア語 ラトビア
リトアニア語 リトアニア
リンガラ語 コンゴ民主共和国
ルーマニア語・モルドバ語[9] ルーマニア、モルドバ
ルクセンブルク語 ルクセンブルク
ルバ語 コンゴ民主共和国
ルワンダ語 ルワンダ
ルンディ語 ブルンジ
ロシア語 ロシア
ロマンシュ語[10] スイス

普段話されている言語の人口順位(上位10言語)
1位 中国語 12億1300万人
2位 スペイン語 3億2900万人
3位 英語 3億2800万人
4位 アラビア語 2億2100万人
5位 ヒンディー語 1億8200万人
6位 ベンガル語 1億8100万人
7位 ポルトガル語 1億7800万人
8位 ロシア語 1億4400万人
9位 日本語 1億2200万人
10位 ドイツ語 9030万人

 人口は2009年現在の概算。 ただし、中国語は12、アラビア語は16の下位分類の合計である。統計および分類は、エスノローグ第十六版による。

国際的に重要な言語の要件
 公用語として使用する話者数が多い。
 通用する国が多い。
 公用語として使用する話者数が多いことが条件だが、ただ単に多くても重要言語とは言えない。 たとえば、ヒンディー語・中国語は公用人口が多くても、世界の一部の国で話されているに過ぎない。 英語は普段話されている人口はあまり多くはないが、公用語としては最も多くの国で話されている(約80カ国)ため国際的には最重要言語となっている。ちなみに、国連の公用語は、英語、ロシア語、中国語、フランス語、アラビア語、スペイン語の6つであるが、これは第二次世界大戦の戦勝国の言語に、国際的に重要なアラビア語とスペイン語を加えたものである。英語に次ぐ国際語としては、19世紀までの主要国際語でありヨーロッパで母語かつ世界で外国語として通用し易いフランス語(約50カ国)が挙げられる。

公用語、共通語、民族語
 国家における言語の構造は、公用語-共通語-民族語(部族語、方言)の三層の構造からなっている。もっとも、公用語と共通語、また三層すべてが同じ言語である場合はその分だけ層の数は減少する。

 日本を例にとれば、各地方ではその地方の方言を使っている。つまり、同じ地方のコミュニティ内で通用する言語を使用している。これが他地方から来た人を相手にする場合となると、日本語(いわゆる標準語)を使用することとなる。日本では他に有力な言語集団が存在しないため、政府関係の文書にも日本標準語がそのまま使用される。つまり、共通語と公用語が同一であるため、公用語-方言の二層構造となっている。

 公用語と共通語は分離していない国家も多いが、アフリカ大陸の諸国家においてはこの三層構造が明確にあらわれている。これらの国においては、政府関係の言語(公用語)は旧宗主国の言語が使用されている。学校教育もこの言語で行われるが、民族語とかけ離れた存在であることもあり国民の中で使用できる層はさほど多くない。この穴を埋めるために、各地域においては共通語が話されている。首都がある地域の共通語が強大化し、国の大部分を覆うようになることも珍しくない。しかし文法の整備などの遅れや、国内他言語話者の反対、公用語の使用能力がエリート層の権力の源泉となっているなどの事情によって、共通語が公用語化はされないことがほとんどである。その下に各民族の民族語(部族語)が存在する[11]。

言語の生物学
 詳細は心理言語学及び、神経言語学を参照

 言語機能は基本的にヒトに固有のものであるため、言語の研究には少数の例外を除き動物モデルを作りにくい。そのため、脳梗塞などで脳の局所が破壊された症例での研究(損傷脳研究)や、被験者に2つの単語を呈示しその干渉効果を研究するなどの心理学的研究が主になされてきたが、1980年代後半より脳機能イメージング研究が手法に加わり、被験者がさまざまな言語課題を行っているときの脳活動を視覚化できるようになった。

言語に関する脳の領域
 古典的なブローカ領域、ウェルニッケ領域のほか、シルヴィウス裂を囲む広い範囲(縁上回、角回、一次・二次聴覚野、一次運動野、体性感覚野、左前頭前野、左下側頭回)にわたっている。脳梗塞などで各部が損傷されると、それぞれ違ったタイプの失語が出現する。例えば左前頭前野付近の損傷で生じるブローカ失語は運動失語であり、自発語は非流暢性となり復唱、書字も障害される。左側頭葉付近の障害で生じるウェルニッケ失語は感覚失語であり自発語は流暢であるが、言語理解や復唱が障害され、文字による言語理解も不良である。

 ほとんどの右利きの人では、単語、文法、語彙などの主要な言語機能は左半球優位である。しかし声の抑揚(プロソディ)の把握、比喩の理解については右半球優位であると言われている。

 文字の認識には左紡錘状回、中・下後頭回が関与するが、漢字(表意文字)とひらがな(表音文字)で活動する部位が異なると言われている。

ヒトの発達における言語機能の獲得
 これも多方面から研究されている。個人の言語能力は、全体的な知的能力とは乖離することがあり(例として読字障害、ウィリアムズ症候群、自閉症など)、個体発生やヒトの進化における言語の起源などにヒントを与えている。また、ヒトは環境の中で聴取する音声から自力で文法などの規則を見出し学習する機能を生得的に(=遺伝的に)備えているため、特に教わらなくても言語を学習できるとする考えも存在する。(詳しくは生得説を参照)

 最近の近赤外線分光法を用いた研究において、生後2~5日の新生児が逆再生よりも順再生の声を聞いたほうが、あるいは外国語より母国語を聞いたときの方が聴覚皮質の血流増加が大きかったと報告されており(Peñaら,PNAS,2003)、出産前から母体内で言語を聴いていることが示唆される。

脚注
1.^ Nature. 413(6855):519-23.
2.^ Current Biology 17:1908–1912
3.^ 城生佰太郎・松崎寛 『日本語「らしさ」の言語学』 講談社 1995年 p.22
4.^ 「アフリカのことばと社会 多言語状況を生きるということ」p227 梶茂樹・砂野幸稔編著 三元社 2009年4月30日初版第1刷
5.^ インドネシアでのみインドネシア語と呼ばれている。マレー語とは表記も発音もほとんど同じ言語である。
6.^ 韓国語とも呼ばれる。朝鮮語の呼称問題を参照のこと。
7.^ バヌアツのピジン英語。
8.^ イランではペルシャ語、アフガニスタンではダリー語。発音や語彙に若干の違いはあるが表記は同じ言語。国家の違いから別の言語名で呼ばれている。
9.^ 表記も発音もほとんど同じ言語であるが国家の違いより別の言語名で呼ばれている。
10.^ 絶滅危惧言語で現在の話者は36,000人ほどである。
11.^ 「アフリカのことばと社会 多言語状況を生きるということ」pp18-21 梶茂樹・砂野幸稔編著 三元社 2009年4月30日初版第1刷
注) ベルギーの公用語とされるフラマン語はオランダ語、ワロン語はフランス語とほぼ同じ言語であるため、上の一覧では同一言語として扱っている。

関連項目
言葉
言語学
理論言語学 - 社会言語学・Category:社会言語学 - 音声学
歴史言語学・Category:歴史言語学
応用言語学
個別言語学
言語力
言葉遊び
言語聴覚療法

外部リンク
ウィクショナリーに言語の項目があります。
ウィキメディア・コモンズには、言語に関連するメディアがあります。

MSN Encarta – Multimedia – Language(英語)
CIA – The World Factbook – Field Listing – Languages(英語)
Ethnologue, Languages of the World(英語)
(百科事典)「Language」 - スカラーペディアにある「言語」についての項目。(英語)

カテゴリ: 言語言語学民族

隠しカテゴリ: 出典を必要とする記事/2009年5月出典を必要とする記述のある記事/2012年3月

 最終更新 2013年7月30日 (火) 13:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。


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